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2018-04-09

大阪府茨木市東福井「如来光明会」創始者”熊野好月”女史と”弁栄聖者”


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阪急バス「福井宮の前」停留所下車8分。
茨木ICからは車で約5分。

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大阪府茨木市東福井にある、
「浄土宗 如来光明寺」。

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如来光明寺沿革
明治、大正の時代に活躍された浄土宗の高僧、
山崎辨栄聖者(1859~1920;佛陀禅那辨栄と號す)
の主唱された『光明主義』の念仏道場として、
熊野好月大禅尼(1896~1975
;東京跡見女学校・京都第二高等女学校教官
山口県古熊善生寺内室)の発願のもと、
辻田忠兵衛居士(1892~1978;旧春日村村長)の土地の寄進、
久保利夫農学博士(1869~2002;国立奈良女子大学教授・日本菊花協会会長)等の協力を得て、
昭和39年3月16日、吹田市山田の地に在家信者による、
宗教法人『如来光明会』が設立されました。

昭和43年、吹田の地が万博用地として買収されたため、
茨木市福井の当地に移転。
昭和50年法人設立十周年記念として現在の本堂が再建された。
平成6年、眞崎善照師(浄土宗教師)が代表役員に就任し、霊園『光明聖苑』を開設。
平成27年、3月18日、浄土宗に帰属し、『如来光明寺』と成りました。
辨栄聖者筆『親縁の図』『二十五菩薩来迎図』等を所蔵。

以上、「浄土宗 如来光明寺」HPより転載。

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藤本浄本上人の筆。

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向かって左から、

辻田忠兵衛居士
山崎辨栄聖者
熊野好月尼
久保利夫農学博士


の墓石。

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↑ 【弁栄聖者のお墓】

弁栄聖者を「現代の釈尊」と仰がれておられた、
中川弘道上人とのご縁によって、
好月女史は、弁栄聖者にお逢いできました。

弁栄聖者五十回忌の際に結成された全国婦人部。

弁栄聖者は、
信仰教育上におけるご婦人の役割を大変重要視されていたようです。

その初代会長が、好月女史。
二代目が、足利千枝女史。

また、好月女史は、
岡潔博士の妻、みち氏のよき相談相手でもあったようです。

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弁栄聖者の最晩年に随行された熊野好月女史には、
幾つかの著作がありますが、
聖者の御教化の在り方、聖者の御霊格
をうかがい知るのに欠かすことのできない貴重な逸話が記されています。

示唆に富む逸話を幾つかご紹介したいと思います。

○ 「「南無阿弥陀仏」と申す言葉は
あまりに世人に嘲けりの感や縁起の悪いもののように思い込まれておりまして
非常に伝導のさわりになります。
同じ言葉で新時代に適した、
かわった唱え方をお考えになったらいかが
と思います」と申しますと、
お上人様はお笑いになってやがて
「やはり南無阿弥陀仏ですね」と只一言仰せられました。」

○ 「其日々の事を夜かへりみて、懺悔すべし。
しかし、三昧に入る念仏の時には、そんな事は考えず
只如来のお相好(すがた)、御面影を思うべし、
煩悩が起これば只如来様と相談すべし」


○ 「栗のいがでも初めは実を育てるために必要なもので
中の実が熟して来ればひとりでにのぞかれる。
私達も中身が熟せぬうちは煩悩も必要なのである。
稚ない子供が危ない刃物などを持って遊んでいる時、
あぶないと無理に取り上げようとすると
かえって渡すまいとにぎりこむから尚危ない、
他のよいものを示すと持っていたものは自然に捨てて
新しいよいものを手に取るように、
大ミオヤの御育てによってよりよいものを見つけ、戴く、
煩悩の必要がなくなって来る事が大切である。」


○ 「芽ばえたばかりの杉の苗は、
一朝にして天を摩する大木とはならない。
それをはやくのばそうとあせって引きぬくような事をしてはいけない」


○  「自分は如来様という月を指さす指である、
世の人は兎角、指に心をうばわれて肝心の月を見ようとしない」
とお釈迦様もなげいておられる


○ 「救われた嬉しさに伝道者を無暗に有難かって、
肝心の大ミオヤ様をおろそかにする人は必ず失望する時がくる」と。


○ 「世間の人は水の上を歩いたとか、
お酒にかえたとか、手にふれて病気をなおしたとか、
こういう事を大へんな奇蹟として驚く
それは大した事ではない、
それよりも悪の心を善心に立かえらせる。
これ程大きな奇蹟は外にない。」

と常々仰っていらっしゃいました。

○ 「お上人様を特別のお方、不思議なお方と見られておるようでした。
又実際、常人のなし得ない事も何でもないもののように仕てしまわれます。
時々は両手に筆をもち同時に異なった歌を書かれたり、
お米ひと粒に般若心経一巻を書かれたり、

それは人を驚かせる為でなく、
如来様のお慈悲を知らせたさに、
口でいうだけではよりつかないので
何とかしてとのやるせない心から方便としてお用いになった。」

と、好月女史は、『さえらぬ光に遇いて』に記されています。


「宗教家は奇蹟を現わさなくてはつまりません。
釈尊のお弟子でも多くの人が釈尊の教理に服して入道したのではなく、
釈尊の奇蹟に驚嘆してお弟子になっております」。

また「予言ができるとか、病気がなおるとか、
そんな奇蹟がなんの価値がありましょう。
凡夫が仏になる。
これほど大きい奇蹟がまたとありましょう」。


と、 田中木叉著『日本の光(弁栄上人伝)』に、
併記されています。
この併記に、木叉上人の慧眼を感じます。

弁栄聖者の奇蹟に対する、この両面からの捉え方は、
実に的確かつ重要なご指摘だと思われます。


熊野好月女史が、弁栄聖者にご随行の汽車の中でのこと。

「歳は八十位の老爺。
眼が見えぬらしく、ただれつぶれ、
手の甲など鶏の脚のような色で見るも気味の悪い汚いなり。」

弁栄上人をはじめ私達が色々と世話をしていると、
乗客の一人がソッと女史に、

「あの人は梅毒の第三期で伝染するから気をつけなさい」とささやいた。

好月女史は、気が気ではなく、そのことを告げても、
弁栄上人は尚平気で何くれとなく世話をやいておられた。

その世話をやいてくれたことに対する謝意を込めて、
その老爺は、懐から餡パンを取出して、
その汚い手でわしづかみしたパンを弁栄上人と私達に差し上げた。

((注)時期は、大正時代のこと、
弁栄聖者には当時の医学的知識もおありになったようですが、
感染経路等について現在のように解明なされておらず、
ペニシリン普及前のこと。)

その老爺の側に座っておられた上人は、
相変わらず何の屈託もなさそうに小さいいびきをかいて寝ておられたが、

私は、そのパンの処理に、ほとほと困り果て、
とうとう、蟻や魚の餌食になって呉れるように念じつつ、
洗面所の窓から、投げてしまった。

明け方近くになって、

例の老爺も起き、懐から紙袋の口を開いて例のパンを取出して食べ始めた時、

それをご覧になっていた弁栄上人は、
どこにしまっておられたのか、
昨夜貰ったパンをいとも敏速にそっと彼の懐にある紙袋の中に入れられた。

もちろん、眼の見えぬ彼は何も知らずパンをムシャムシャと食べていた。

そのさりげない所作を見られていた好月女史は、
中井常次郎氏から、あなたも早くと厳しく急かされ、
自分の行為を大変恥じ、後悔の念で、涙ぐんでいたところ、
お上人はあたたかな慈顔にえみをうかべて御覧になって只、

「時機を待つのですね。」
と、一と言やわらかに仰っしゃいました。

後年、好月女史は、この時のことを回想され、

「パンはおじいさんの心もきずつけず、袋にかえったのが一番生きるのです。
お上人様はふれる事もふれるものも大事も些事も、
丁度水が流れるように任運無作に事をさばかれ、
そのものは自由に生かされ、いのちを吹きこまれ、
何一つの無駄もありません。

事毎にねばりつき考えぬいた挙句が人をきずつけ物を殺し勝ちであります」と。


↓ 【熊野好月尼のお墓】

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← 【辻田忠兵衛居士の墓】
→ 【久保利夫農学博士の墓】



↓ 周囲は、のどかな田園風景が広がっています。

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Author:syou_en
山崎弁栄(べんねい)聖者(1859~1920)に出遇って初めて、各宗派宗教で説かれている教義、宗教体験が、腑に落ちました。

比較宗教、比較思想に一貫して関心を持ち続けています。

宗教には関心はあるけど、特定の宗派に凝ることには躊躇する。
そういう方も結構いらっしゃるかと思います。

そのような方は是非、弁栄聖者にふれてみてください。


(注)ツイッター(@syou_en)もあります。

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