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2013-01-12

忰山紀一著『弁栄上人伝聞記』(別冊螺旋2号・千島学説研究会編)

大変便利な世の中になったと感謝します。

現在の様にネット環境が整備されていなかったならば、
一般には流通しない、このような本に出会うことは、
あるいは無かったかもしれません。

弁栄聖者の信奉者の著作は、もちろん、大変勉強になりますが、
この様な方が書かれた本も、大変参考になります。

弁栄聖者の伝記としては、
田中木叉著『日本の光(弁栄上人伝)』が、名著として知られています。

ただし、伝記であるため、当然のこととして、
取捨選択がなされていることは、否めません。

忰山紀一著『弁栄上人伝聞記』には、
今まで知らなかったことが書かれていましたので、
興味深かったです。

田中木叉上人が、弁栄聖者に出遭うことができたのは、
ひとえに、木叉上人の同郷の友人であった大谷仙界上人にあったことは、
木叉上人をご存じの方なら、先刻ご承知のことと思いますし、
私も以前、記事にしたことがございます。

ただし、木叉上人を弁栄聖者に遇わせるための、
大谷仙界上人の命がけによるその説得に、
あの文豪の谷崎潤一郎が関わっていたことは、
知りませんでした。

「田中、お前は馬鹿だ。
その人に見込まれてのことだから、一度逢ったらいいじゃないか。
真に立派な上人であれば帰依したらよい。
そうでなければ、望む学問を続ければよい。
とにかく逢ってみたまえ。」

谷崎潤一郎のとりなしで、その場はおさまった。

と、忰山紀一著『弁栄上人伝聞記』には、記されています。

谷崎潤一郎が、木叉上人と東大の同窓生であり、
木叉上人を「徹ちゃん」(木叉上人の俗名)と呼んでいたことは、
以前お聞きしたことありましたが、
この光明主義形成史上の決定的重要な場に、
谷崎潤一郎が関わっていたことにある種の感慨を覚えます。

また、同時に田中木叉著『日本の光(弁栄上人伝)』に書かれていないことを、
どうして、忰山紀一氏はご存じであったのかとの疑問が生じました。

それも、しばらくして、解決しました。

藤堂恭俊著『辨榮聖者』に、
田中木叉上人の追憶談として、記されていました。

この伝記は、今からおよそ五十年ほど前の昭和三十四年に、
「弁栄聖者生誕百年記念出版」
として出されたもので、
現在では、入手が大変困難です。

ですが、この藤堂恭俊著『辨榮聖者』は、
田中木叉著『日本の光(弁栄上人伝)』をもちろん参考にしていますが、
こちらの方が読み易いかもしれません。

ちなみに、ネットで調べてみますと、
常識的には考えられない、とんでもない値段が付けられています。

大きな図書館か、浄土宗関係の大学図書館には、
あるかもしれません。

または、運良くお近くに熱心な光明主義の信奉者であり、
七十歳台以上の方で、
その方またはその方の近親者が弁栄聖者に縁の深い方なら、
あるいは、お持ちかもしれません。

ご関心のある方は、是非、あたってみてください。


最後に、大事なことを一言。

忰山紀一著『弁栄上人伝聞記』(別冊螺旋2号・千島学説研究会編)も、
現在品切れのようで、
やはり、大きな図書館には、あるかもしれません。

是非、再版していただきたいと、関係者に希望いたします。
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Author:syou_en
山崎弁栄(べんねい)聖者(1859~1920)に出遇って初めて、各宗派宗教で説かれている教義、宗教体験が、腑に落ちました。

比較宗教、比較思想に一貫して関心を持ち続けています。

宗教には関心はあるけど、特定の宗派に凝ることには躊躇する。
そういう方も結構いらっしゃるかと思います。

そのような方は是非、弁栄聖者にふれてみてください。


(注)ツイッター(@syou_en)もあります。

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