2012-07-21

跡見学園創始者、跡見花蹊女史と弁栄聖者提唱の光明主義について

光明主義の歴史を調べていきますと、時々意外な、驚くことに遭遇します。

跡見花蹊(1840~1926)女史も最晩年には、光明主義の熱心な信者となられました。

私が花蹊女史に興味をもちましたのは、
子女の教育者としてよく知られた方ということもさることながら、

「敬神の念篤きのみならず、仏教にも深く帰依していた。」
(高橋勝介著『跡見花蹊女史伝』)

この点により興味をもちました。

さらに私の興味を惹きましたのは、浄土真宗の家系に育ちながら、

(伝統的)浄土宗→日蓮宗→光明主義

との花蹊女史の信仰遍歴です。

また、花蹊女史は、『浄土三部経』、『法華経』の写経もよくされていたそうです。

花蹊女史とのご縁が深く、また花蹊女史を尊敬し慕われた方に、
熊野好月女史という方がいました。
弁栄聖者から直接指導を受けれた光明主義の信者でした。

聖者に逢われた印象を「日蓮上人を彷彿とさせた」と、
どこかに記されたいた記憶があり、
不思議に思っていたのですが、花蹊女史の影響もあったのかもしれません。

花蹊女史は、日蓮上人を大変尊崇されていました。

そのことは、『跡見花蹊日記 第四巻 自 大正三年 至 大正十四年』 に、
大変興味深い「霊夢」が記されています。

大正10年(1921年)八月二十一日の日記に、

「此夜の夢に、予一人にて夜半後旅する。右へ行ては西へ、又右へ行ては西へ行く。
とうとう行つまりたる処に、法華多宝如来と日蓮聖人様とに目のあたり拝し、
如来ハ大なる銀の錫杖を持たせられ、聖人ハわらしばき(草鞋)に管(菅)笠を持たせられて、
私思ふ、今世にて十方衆生の為にかくもご苦労遊ばしていたゝくかと存して
有かた涙に感泣して夢さめたり。
生たる多宝如来、日蓮聖人様に御目にかゝるとは何たる吉夢なるや。」

と記されているほどです。

花蹊女史は、光明主義に出逢うまで、大変熱心な法華信者でありました。

この霊夢で興味深い点は、「西へ西へ行かれて」いる点です。

日記を調べていきますと、
花蹊女史は、この霊夢を見られたおよそ一年後に、光明主義に出逢われています。


以前、大変機根が優れていらした中川察道上人が聖者に逢われた印象を、
「この方は、善導大師の再来である」と思われたと記事にしましたが、

このお二人の弁栄聖者の印象は、私には大変興味深いものです。

浄土教系と法華宗系とは、これまで対立の歴史であったと思われますが、
弁栄聖者の提唱された光明主義においては、
その対立は超えられいると思われるからです。

さらに興味深いことに、
光明修養会の元上首上人であった山本空外上人は、
紀野一義氏に、

「辨榮聖者の信心は、一から十まで法華経に基づいておるのですよ」
(紀野一義著『名僧列伝(四)一遍・蓮如・元政・辨榮聖者』)

と語られたとのことです。

空外上人は大学者でありましたので、
この空外上人の真意は、私にはまだよくわかりませんが、

「弁栄教学においては、『法華経』の真髄が生かされている」

この驚嘆すべき事実は、確かに言えることかと思われます。

この点についても、以前若干記事にしたことがあります。

跡見花蹊女史(1840~1926)と弁栄聖者(1859~1920)の年譜を比較しますと、
花蹊女史の御生涯が聖者と見事に重なっていますが、
これは因縁としかいえないと思うのですが、
花蹊女史は、聖者に御逢いすることができませんでした。

「ましし世に侍りてあらばわれもまた 絵にまた書にさゝげてましを」

と、聖者の御生前に御逢いできなかったことを非常に残念がっておられていたと、
常々語られていたとのことです。(熊野好月著『み手にひかれて』)

花蹊女史は多才な方で、絵も書、そして歌もよくされた方でした。
ちなみに、歌の師匠は、佐々木信綱氏。

花蹊女史の光明主義への御縁は、女史83歳の時、
弁栄聖者の信者であった竹内喜太郎氏に出会ったことが縁となり、
主な導師は、聖者の高弟の笹本戒浄上人でした。

参考文献:河波昌「巻頭論文 最晩年の跡見花蹊先生 -とくに先生の宗教体験世界をめぐって-」『にいくら NO.9』

『跡見花蹊日記 第四巻 自 大正三年 至 大正十四年』は、一般販売されていないようですが、
跡見学園女子大学の交友の方は、跡見学園女子大学HPの下の方にある「花蹊日記」からご覧になれるようですが、ご購入は学園にご相談されるとよろしいかと思います。
また、大きな図書館では読むことができるかと。
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Author:syou_en
山崎弁栄(べんねい)聖者(1859~1920)に出遇って初めて、各宗派宗教で説かれている教義、宗教体験が、腑に落ちました。

比較宗教、比較思想に一貫して関心を持ち続けています。

宗教には関心はあるけど、特定の宗派に凝ることには躊躇する。
そういう方も結構いらっしゃるかと思います。

そのような方は是非、弁栄聖者にふれてみてください。


(注)ツイッター(@syou_en)もあります。

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