2012-06-17

衆生の三大欲(食欲・性欲・睡眠欲)と仏の三欲に関する一考察

衆生に生得的に備わっている三大欲求「食欲・性欲・睡眠欲」

この衆生には自然な欲求が、成仏するとどのように成るのか、
また、仏道修行の実践においてどう関っていくのがよいのか、
このテーマにずっと関心があります。

言うまでもなく、この三大欲求は生物の生命維持、種族保存には不可欠なものですが
ひとたび念仏修行を始めますと、
この欲求とどう関っていくのがよいのかは、
なかなか厄介な問題です。

念仏修行とは、簡潔に申せば、

意に弥陀の身を憶念(愛慕)し、
口に弥陀の聖名を(不断に)称え、
身に弥陀の行動を実現する


と言い得るかと思います。

まず、「食欲」

何といっても、自己の生命維持の為には、
他の命をいただかねばなりません。

「どうして、人間は他の生き物の命を食べていいの?」

との子供の単刀直入な素朴な問いに対して、
確信をもち、しかも、子供が納得する答えをもっている大人が、
果たしてどれだけおりましょうか?

この事実一つをとっても、容易に解決できる問題ではありません。

その対極にある「仏の食欲」とは、

「愛楽仏法味 禅三昧為食」(世親菩薩『浄土論』)

弁栄聖者は、田中木叉上人へのお慈悲のたよりに、

「念々弥陀の恩寵に育まれ、声々大悲の霊養を被る」

と御教示されています。

つまり

「仏の食欲」とは、念仏三昧の功徳に依る法味への高次の欲求


といえるのではと思われます。


次に「性欲」ですが、
これが念仏修行において困難となるのは、

見仏三昧に不可欠な前提条件となる

如来様を愛慕するが故にお遭いし、
また、それ故に、如来様と一つと成りたい

という「霊的衝動」(弁栄聖者)
がなかなか起こり難い点にあります。

人間の性欲においては、説明の必要は不要かと思われます。

では、「仏の性欲」、
如来様と一体となっている状態は何故必要なのか。

仏とは単なる人格者の謂いではなく、
衆生済度の御力を身に付けていなければなりません。

如来様と一体となることにより、
如来様の霊力が仏の身心を通して、
全面的に発現する状態となる。


そして、仏の出現の因縁とは、

『法華経』で説かれているように、

「仏子の誕生」が、その終局目的


田中木叉上人の木叉(モクシャ)とは、
解脱、仏子の別名でもあります。


最後の「仏の睡眠欲」

これを解くのはなかなか容易ではありませんでしたが、
笹本戒浄上人の示唆により、
こういうことかなという程度の考えがようやくまとまりかけています。

弁栄聖者、笹本戒浄上人、田中木叉上人など、
深い仏眼を体得された方々の御発言の示唆に依ります。

これらの方々は皆、

衆生済度の対象を、生きている間のこの地球上にのみに限定していません。

つまり、「仏の睡眠欲」とは、
生物的制約を受けたこの肉体の死により、
別の天体、別次元での身を受けるための欲求
なのでは。

と推察しています。


最後に、ご参考までに、
三昧発得された方々の死後についての逸話をご紹介します。

ある時、戒浄上人は御自身の死の時期を予期され、

「私は近いうちに死ぬかもしれません。
しかし死ぬことはくわばらです。
今度生まれ代って来るのに時間がかかるので、
衆生済度のためには死ぬのはくわばらでございます。」


とある方に言われました。

木叉上人も、

「私の(布教の)仕事はこの体が終わってからが本番です。」

と、それぞれ意味深長なことを言い残されています。
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衆生に生得的に備わっている三大欲求「食欲・性欲・睡眠欲」。この衆生には自然な欲求が、成仏するとどのように成るのか、また、仏道修行の実践においてどう関っていくのがよいのか...

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Author:syou_en
山崎弁栄(べんねい)聖者(1859~1920)に出遇って初めて、各宗派宗教で説かれている教義、宗教体験が、腑に落ちました。

比較宗教、比較思想に一貫して関心を持ち続けています。

宗教には関心はあるけど、特定の宗派に凝ることには躊躇する。
そういう方も結構いらっしゃるかと思います。

そのような方は是非、弁栄聖者にふれてみてください。


(注)ツイッター(@syou_en)もあります。

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