2017-11-23
広島県安芸の宮島、浄土宗「光明院」開山 以八上人と学信上人

世界遺産でもあり、全国的に知られる安芸の宮島。
朱色の大鳥居も有名ですが、

宮島名産の”宮島杓子”。




「 浄土宗に属し、戦国時代、
以八(いはち)上人によって建立された。
厳島は14・5世紀頃から、内海の要港として賑わい門前町が発達した。
これまで厳島神社に関係を持つ寺院はあったが、
以八上人は町家の人達を教化する目的で来島し、 念仏を勧め多くの信徒を得た。
鎌倉時代末期の木造阿弥陀如来立像、絹本紺地金彩弥陀三尊来迎図
(以上国指定重要文化財)を所蔵する。
この寺の裏手は同じく浄土宗の道場坊神泉寺の跡であるが、
天文18年(1549年)堪阿弥が再興し、昼夜時刻を知らせたので
時寺と呼ばれ親しまれた。

天明・寛政の頃(18世紀末)島内諸所に井戸を掘り、
宮島名産の杓子を創始し
民生につくした誓真は神泉の番僧であった。 」

宮島で唯一の浄土宗寺院の「光明院」。
開基は、以八上人(1539~1614)。
以前は、光明会の別時も催されていたようです。

捨世派様式の伽藍配置。
弁栄聖者がゆかりのある、
弾誓上人、徳本行者も、捨世派。
なお、京都鹿ケ谷の「法然院」も捨世派とゆかりが深く、
「法念院」創建の忍澂(にんちょう)上人は、
『別時念佛三昧法諺註』、『別時念仏三昧八誓』の著者としても知られ、
これらの書物は、別時念仏における、大変有り難いご指南書。
弁栄聖者には、”捨世派”の精神と通底するものを感じます。




”誓真杓子”.。

宮島は、神域であるため、
島内には、お墓がないそうです。


佐々木為興上人ゆかりの、廿日市市「潮音寺」。
「潮音寺」は、
以八上人と学信上人のお墓もある、由緒あるお寺。



【 以八上人 】
法然上人のご生誕地、岡山県の「誕生寺」を復興された御方。
袋中上人の実兄。


【 学信上人 】
伊予国出身だけあって、瀬戸内界隈は特に、学信上人関係の遺跡が多いようです。
「墓で生まれた学信和尚」としても知られる御方。
なお、学信上人は、
江戸増上寺、 京都鹿ヶ谷法然院、伊予大林寺にもゆかりが深く、
これらのお寺は、弁栄聖者とも因縁が深いお寺でもあります。
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