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2012-02-12

「認識的一切智と観念的一切智の相違について」(弁栄聖者から笹本戒浄上人へのご教示)

前回の記事で、釈尊と弁栄聖者のお悟りの相違として、

「認識的一切智」「観念的一切智」について、

弁栄聖者がもらされたご境涯について、
佐々木為興上人と笹本戒浄上人に語られた逸話をご紹介しました。

この点は極めて稀少な内容なので、若干の補足をしたいと思います。

弁栄聖者は「仏は何でも分かっている」と仰られたとのことですが、
ここに注意すべき点があり、
聖者の高弟戒浄上人が実に懇切丁寧な解説をされていますので、
書き記しておきたいと思います。

「仏の完全な大円鏡智は、特別に意志を働かさなくても、
肉眼といつも同一時に活動している。
認識的一切智を実現していられる仏は
大円鏡智で宇宙の一切を任運自在に感じていられる。」


ただし、「宇宙の一切のこと」と申しても、それは、

「成仏の中心道を直進する上で核心となり急所となるもの、
自行化他の道において尊く価値のあるもの、
一切の衆生を中心道に導く対機説法で有効適切なもの、
お互いの心を明るく清く楽しく豊かにするもの」。

もしも、そのような意義深いもの以外のものまでも朗々と感じているのであれば、
それは、真実の仏の円満な認識的一切智ではない、と。

以上、 『笹本戒浄上人伝』 からの引用。

実に尊くして尊いご教示と深く感じ入っております。

弁栄聖者の場合は、認識的一切智の一歩手前、観念的一切智の状態にあって、
全分度生のご生涯であられました。

私たちには奇蹟としか思えない聖者の力量を、
時に、大脳生理学的に解釈しようとする傾向が見受けられますが、
三昧の真相を、大脳の働きのみで解釈するのは限界があると思われます。

田中木叉著『日本の光(弁栄上人伝)』で記されているもののほかに、
にわかには信じがたい聖者のご実力の片鱗を記したいと思います。

念仏修行がうまくいかず、
その苦悩のためにまさに自らの命を絶とうとした有縁のご婦人がいました。

その時、弁栄聖者はその時、上州高崎におられましたが、
如来様によりその危機を知らされ、
そのご夫人の前に現れ、

「仏憶いの光明を、胸に仏を種とせよ」
と七遍繰り返しご教示され、
その方を救われたことがあったとのことです。

これは、仏眼の大円鏡智と妙観察智による分身利物の働きといわれています。

このことは、数学者岡潔氏も著書で引用されていたと思います。

また、紀州の徳本行者にも似た逸話があるとのことです。

千手千眼観音、『法華経 観世音菩薩普門品第二十五』で説かれる三十三身などは、
空想上の夢物語では決してなく、
念弥陀三昧に入っておられる観音様(観音様のお頭には弥陀が在します)の、
分身利物の御働きということで理解できると思います。

ちなみに、このご婦人とは、越後柏崎の極楽寺の奥様、籠島咲子夫人のことで、
この極楽寺とは、そう、あの弁栄聖者のご入滅の地です。

咲子夫人と弁栄聖者とは心霊界での御因縁が甚だ深く、
聖者は、咲子夫人を「いもうと さきこ」と呼ばれておられたとのこと。
このあたりの消息は、山本空外上人が書き記されています。

咲子夫人は、聖者ご入滅後、仏眼を開かれ、
咲子夫人の逸話にもありがたい逸話が残されており、
後日ご紹介したいと思っています。

弁栄聖者の高弟の一人田中木叉上人も、
聖者ご入滅後に仏眼を開かれた方ですが、
木叉上人にご縁の深かった九州久留米の信者吉松喜久造氏が
記されている木叉上人の逸話が大変ありがたい。

木叉上人は晩年まで、
一日二~三時間の念仏三昧を念仏道場で継続されておられ、
朝の念仏三昧の後、
全国の有縁の信者に葉書き、手紙による便りを送られていたとのことです。

そのお慈悲のたよりで、

「私共が悩み、心痛しておりますと実に適切な時機に、適切な御言葉で警告されたり、
解決法を御示しになりました」。

以上、藤堂俊章編『田中木叉上人遺文集』(残念ながら現在品切れ中)。


笹本戒浄上人による弁栄聖者の御教示(御内証)は大変貴重であり、
ありがたいことに、
杉田善孝上人、泉虎一氏、能見寿作氏など戒浄上人のお弟子方によって、
『笹本戒浄上人全集 上・中・下巻』、『笹本戒浄上人伝』、
『弁栄聖者 光明主義注解』、 『真実の自己』 など、文章として残されています。

ただし、現在のところ、神戸芦屋にある光明会本部聖堂のみで入手可能です。
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Author:syou_en
山崎弁栄(べんねい)聖者(1859~1920)に出遇って初めて、各宗派宗教で説かれている教義、宗教体験が、腑に落ちました。

比較宗教、比較思想に一貫して関心を持ち続けています。

宗教には関心はあるけど、特定の宗派に凝ることには躊躇する。
そういう方も結構いらっしゃるかと思います。

そのような方は是非、弁栄聖者にふれてみてください。


(注)ツイッター(@syou_en)もあります。

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