2013-06-09

「無辺光に法身の四大智慧と報身の智慧との両方面あり。法身の四智は天則秩序の理性として自然の一切万法に徧く互れる理性である。四大智慧は一大観念態と一大理性と一切認識の本源と一切感覚の本源とである。」(『弁栄聖者光明体系 無辺光』)

 『弁栄聖者光明体系 無辺光』は、
田中木叉上人ご編纂の聖者の御遺稿集の中でも、難解の書ですが、
弁栄聖者の宗教哲学、思想に関心のある方は勿論、
大宇宙、自然現象、人間に関心のある方には、
是非、この書を読んでいただきたいと思います。

数学者の岡潔博士は、

「大自然(自然界と心霊界の両面)の謎を解く鍵は、
この『無辺光』をおいて他に知らない。」


と、この『無辺光』を非常に高く評価しています。

「岡潔の思想」に関心のある方には、必読書で、
この『無辺光』の本質を理解できなければ、
「岡潔の思想」の本質的な核が理解できていないことになる

といった類の書でもあります。

前置きは、このくらいにしまして、本題に入ります。

弁栄聖者は、「無辺光(四大智慧)」を、

「個人の心理の観念と理性と認識と感覚の四分類に例すべきもの」とし、

「この四智が万物に内存して自然界の主観客観の本源となる。
また万有を生成する統一摂理の本源と為る。
また因縁相成し陰陽交感の造化の妙用の本源と為る。
また感覚作用たる客観の色声香味触の相と為る。
此の四智が自然界の一切の万象の根元と為る。」

と、科学の「不問の前提」となっている根本原理を説明され、

「また一切衆生の知覚も運動も悉く如来四智の万物内存からして、
吾人の感覚等と為り乃至一切の心の作用の相象を現はせるものである。
法身の四大智が万物に存在しておるから
人類の精神作用も其れが分に応じて顕現した
のである。」

と、人間における感覚精神作用の根元を説明されています。

これらの自然現象は、

「悉くこの法身の四大智の分類現象である」と。

「更に進みて如来の自境界なる仏智の光明界に帰趣させん為には
報身仏の四大智慧の光明を以て衆生の四智を開発させて、
如来の自境界の中に摂めて一切の真理を覚らしむ。」と。


「科学と宗教とは、矛盾する」

とは、一般に流布されている誤解

矛盾ではなく、対象が異なるだけです。

科学は、如来(大ミオヤ)の一面である「法身」四大智慧の一部を対象とし、
宗教は、如来(大ミオヤ)の一面である「報身」四大智慧に依る衆生四智の開発

「光明主義は一切の宗教、一切の学問を包むと同時に、
これらを超越した真実の宗教である。」(笹本戒浄上人)


と言明する所以で、これは、

「光明主義が、弁栄聖者の三身四智の仏眼に依るご境涯からの御教えゆえ」


教学上の説明は、なかなか難解かと思われますが、
この如来無辺光、四大智慧(大円鏡智、平等性智、妙観察智、成所作智)を、
弁栄聖者は、「如来光明讃の頌」に詠われています。

「無辺光(相大)

絶対観より主観為し 個体は衆生の阿頼耶なり
十方三世の色心は  如来の鏡智に炳現す

一大理系の枝葉なる   個人の自治を末那となす
如来は全てを自我として 平等性智にて統る

体用相即相入の   識智は一即一切の
重々無尽の交渉に  知見を与うは妙智なり

五識五塵は業識の  衆生の所感は異なれど
仏慧の勝妙五塵をば 成所作智の作用なり」



これまで何回かに渡り、主に、弁栄聖者の如来四大智慧の発露
特に如来「大円鏡智」に依る奇蹟の逸話をご紹介してきましたが、
ふと、こんなことを思い付きました。

昔から云い伝えられてきて、現代人にはお伽噺としてしか思われない
「閻魔大王」とは、如来「大円鏡智」の一面を象徴的に捉えている、
と考えると理解できるように思われます。

弁栄聖者が解かれた『無辺光』には、

宗教、哲学は言うに及ばず、
自然科学、医学、心理学、教育などなど・・・
「学問的な発見の種」が種々播かれているように思われます。

参考文献:『光明主義玄義(ワイド増訂版) 仏陀禅那弁栄聖者著』光明会本部聖堂発行
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2013-05-05

「四大智慧とは一大観念と一大理性と一切認識の本源と一切感覚の本源とである。」(田中木叉編『弁栄聖者光明体系 無辺光』)

如来の四大智慧(「大円鏡智」「平等性智」「妙観察智」「成所作智」)が詳細に説かれている奇書が、
田中木叉編『弁栄聖者光明体系 無辺光』 。

例えば、「大円鏡智」

如来の四大智慧の中でも根本となる智慧ですが、
唯物論、観念論、唯心論など古来人類、偉大な哲学者、思想家を悩ませてきた大問題が前提にあり、
この理解のためには、
プラトン、アリストテレス、デカルト、カント、ヘーゲル、ショーペンハウエル、シェリング等の哲学、
また、壮大深淵な「華厳哲学」などの知識が必須のようにも思われ、
一般の人には理解困難であり、私も同様です。

特に、この弁栄聖者における「哲学的側面」に関心のある方は、
山本空外上人、 河波昌氏の著作がご参考になろうかと思われます。

大変難解な本ですが、難解な仏教用語が多いのも難解さの一要因ですが、
そのことに辛抱して忍耐強く読んでいくと、
「難解さ」の真の要因が仄かに感じられてきます。

それは、如来の四大智慧(大円鏡智、平等性智、妙観察智、成所作智)が、
理性を包みながらも、それを超越しているからで、
「理性的理解を超えている」境界があることに真の要因があるからです。

ところが、この田中木叉編『弁栄聖者光明体系 無辺光』は、
極めて難解ではありますが、
「三身四智の仏眼」を体得された聖者による本であるため、
真には分からないながらも、どこか、「大宇宙の真相」を説かれているようだ、
というある種の感覚を覚えるかと思われます。

あくまでも、私が理解した範囲内での知識になりますが、
弁栄聖者の『無辺光』を理解するにあたって、
知っておかれると理解の一助となるかもしれないと思われる知識がありますので、
蛇足かもしれませんが、記します。

数学者の岡潔博士は、品切れとなっていた、
田中木叉編『弁栄聖者光明体系 無辺光』を再版することをご自身の使命とされ、
1969年に講談社から再版されました。

それは、弁栄聖者の説かれる如来の四大智慧(大円鏡智、平等性智、妙観察智、成所作智)が、
大宇宙(自然界と心霊界両面)に働く光明、法則だからです。

聖者は、「法身の四大智慧」「報身の四大智慧」と便宜的に二つに分けて説かれています。

「法身の四大智慧」が、自然界に働いている如来の光明、法則で、
自然科学が暗黙の前提として、不問に臥している「自然科学の依って立つ根源、根拠」です。

岡潔博士の著作が刺激的なのは、この「法身の四大智慧」に焦点を当てているためで、
分かるようで今一つよく分からないのも、
「私たちの一般通念」を根底から覆す智が秘められているからだと思われます。

昨今、岡潔博士への関心が高まっていることは大変嬉しい現象ですが、
「情緒」と博士への「奇行」への関心が主なのは、あまりにも、もったいない。

岡潔博士の思想を真に理解する要は、
田中木叉編『弁栄聖者光明体系 無辺光』にこそある
からです。

第二の特徴は、

根源的な如来の四大智慧の一つ「大円鏡智」が、衆生の智慧となることで、
「唯識」でいわれる、「阿頼耶識」転じて「大円鏡智」を得る
ということとは、ニュアンスが異なる点です。

第三の特徴は、

弁栄聖者御在世中の最先端の西洋哲学、自然科学をも取り入れて、
如来「無差別智」の真相を説き明かされていること。

第四の特徴は、

実は、これが最大の特徴であると言えるかもしれませんが、
弁栄聖者ご自身の「三身四智の仏眼」のご境涯から記された著作であること。

聖者の著作が難解ながら、私たちに何か響くものがあるのは、
この故かと思われます。

一般に、仏教哲学、仏教思想といわれるものは、
元来は、宗教体験、修行における三昧の境地から説かれているからです。

以上が、私なりに捉えた田中木叉編『弁栄聖者光明体系 無辺光』の特徴点です。


弁栄聖者、岡潔博士に関する本、ネット(HP、ブログなど)を拝読しておりますと、
知っておかれるとよさそうな知識も多少あるようにも思われますので、ご参考までに。

岡潔博士が、田中木叉上人著『日本の光』に掲載されていない聖者の奇蹟、
「大円鏡智という智力の働き」として、よくご紹介される弁栄聖者の逸話の一つ。

「或る信者が、部厚い自然科学全書を差し上げたところ、
聖者が、これを左で持って、右手の親指を本の腹の所にあて、
ピーッとページを鳴らして、はいこれでわかりましたと言われるので、
余りに不思議で、御容しを得て所々聞いてみると、すらすらと答えられた。」

これを岡潔博士は、「大円鏡智」と言われていますが、
私見となりますが、これは、この信者への聖者の「妙観察智」の働きではなかろうかと、私は捉えています。

といいますのも、聖者は自然科学の本をよくお読みになっていたようですし、記憶力も抜群、
聖者ご自身のご境涯を「三身四智の仏眼」でも、まだ「観念的一切智」と言われており、
「観念としては得ているが、本を読んで初めて認識上の事実となる」と仰られているからです。
ただし、読書の速度は極めて早く、その訳を佐々木為興上人が問われると、
「知っていることが書かれているからだ」といった意味の返事をされたようです


弁栄聖者が、独自の速読術を編み出していた、というのとは違うようです。

次に、一見判別し難い、「大円鏡智」と「天眼」との区別

「大円鏡智」とは、
大宇宙(自然界と心霊界の両面)の一切の現象を如実に認識できる智慧

「天眼」とは、
大宇宙の一面である自然界(いわゆる心霊現象等も含む)を認識する智慧

ただし、「天眼」では、
今だに「我欲」が霊化されておらず、三昧も純熟していないため、
いついかなる時にも、自然界を精確に認識できるわけではない、
この「天眼」の事実と限界は、知っておかれる方がよいと思われます。

「十方三世の色心(しきしん)は 如来の鏡智に炳現(へいげん)す」(弁栄聖者「大円鏡智」)。

弁栄聖者の力量、認識力は、「如来の四大智慧」に依るものであり、
特に上述の認識力は、「大円鏡智」による智慧の発露


「仏法とは、観念ではない。
如法に修行すれば、如実に実現するのである。」


と、岡潔博士は、喝破されています。

難解な『無辺光』から、いきなり真正面から取り組むよりも、
弁栄聖者の逸話から入る方が、よさそうにも思われますので、
後日、いくつか聖者の逸話を記事にしたいと思います。

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2012-01-15

『弁栄聖者光明大系無辺光』(電子書籍版)

『弁栄聖者光明大系無辺光』の電子書籍版が、「近代デジタルライブラリー 国会図書館」http://t.co/c6VOJufEでご覧になれます。

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2011-11-14

「五眼(肉眼、天眼、慧眼、法眼、仏眼)について」(弁栄聖者)


「如来作智の妙用は自然界にも心霊界にも、所能の感覚作用として映現したるも、肉と天眼とは自然界に、法と慧とは心霊界に。然れども未だ全く本然の作智と全然一致したるにはあらず。唯其分に応じて作用をなす。」

「肉眼が自然界に於て極微の分子動を明かに感覚する如く、法眼等は心霊界の妙色荘厳等の五塵を感覚す。肉眼が自然の子たる如く、法眼は心霊作智の子たり。仏眼等は作智の自己にして全く一致したる処。」

「仏眼のみひとり法仏自然の作智と全然一致したる処。仏眼は慧眼と法眼とを統一し双照す。故に仏眼開く時は常寂光土の大慧光明界中に衆宝荘厳の事相を現ず。」

「諸の菩薩の法眼は如来作智にて現じたるものを能感覚す。仏眼は作智と全く一致したるものなれば、自ら境界を示現して自ら感覚す。」

「諸の菩薩の法眼は報身如来が他に受用せしむる処の相を感覚するのみ。仏眼は自受用にて自ら現じ自ら感ず。能感と所感と自己にあり。」

(「成所作智」『弁栄聖者光明体系 無辺光』)



「五眼明了に開き来て始めて円満なる仏教を信ずることを得べし」
(『弁栄聖者光明体系 難思光 無称光 超日月光』)。

と聖者は言明されています。

何ゆえ宗派宗教が多数存在するかといえば、
神、仏、絶対者、超越者と表現される同体異名である一者に対する人間の認識力の深浅によるため、
だと思われます。
もちろん、言葉の違いもあります。

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2011-11-10

「心霊界の荘厳は、・・・」(弁栄聖者)


「心霊界の荘厳は、自然の感覚界を超えて、超感覚の慧眼と相応せる一心法界に至るときは、超時間超空間超感覚なり。
而して其心霊界にまた勝妙なる五塵の霊界顕現す。」
(『弁栄聖者光明体系 無辺光』)

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2011-10-24

「・・・吾人の全身が絶対なる如来の妙身を形成す。」 (弁栄聖者)

「如来の内容と融合し、宇宙無限の内容より自己の内容に湧出る故に、自発的に心霊活動す。吾人の全身が絶対なる如来の妙身を形成す。」
(「平等性智」『弁栄聖者光明体系 無辺光』


弁栄聖者の三身四智の仏眼(無生法認)による境涯。

聖者の高弟の笹本戒浄上人によると、
如来のお世嗣と言われる超日月光位においては、
身口意の三業が仏化され、
作仏度生上有意義なものだけが自発的に発現するという。

想像を絶する境涯ですが、成仏とはこれほど高く深い境涯である、
ということは知っておいた方がいいように思われます。

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Author:syou_en
山崎弁栄(べんねい)聖者(1859~1920)に出遇って初めて、各宗派宗教で説かれている教義、宗教体験が、腑に落ちました。

比較宗教、比較思想に一貫して関心を持ち続けています。

宗教には関心はあるけど、特定の宗派に凝ることには躊躇する。
そういう方も結構いらっしゃるかと思います。

そのような方は是非、弁栄聖者にふれてみてください。


(注)ツイッター(@syou_en)もあります。

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